屋久島の7000年生きている大王杉。
  自生地もベストの環境ではない。
  いや生育を阻害する場面の方が多い。
  充分な年などなかったに違いない。
  リービッヒの最少律に支配されて、
  満足に生長できた年などなかったであろう。

  それでも7000年生きられたのはなぜか?

  己の力のみで7000年生きてきたのか?
  こういう疑問がある。
  科学は明解な答えを出していない。
  現在の行なわれている栽培理論を傾注して、
  屋久島で杉の苗を植えても、7000年生きる
  杉を・・・多分育てることは出来ないだろう!

  微生物のネットワーク。
  これこそ最も重要なライフラインである。

  鉢の中に、ラン菌のネットワークを構築することが
  ラン栽培で最も重要である。
  これまでの水ゴケ、バーク、軽石・・・・栽培では、
  不可能であった。
ラン科植物は植物進化の頂点である。
別な見方をすれば、ラン科植物を深く深く・・・研究すれば、
植物の全貌が解明できるとも言える。
地球が36億年を費やして作り上げた・・・植物の生態系。
この最も進化したラン科植物が・・・最も原始的な生物である「菌」の力を借りないと、
自生地では生命を継続維持できないという・・・・この・・・複雑怪奇?
しかし、科学のメスは複雑怪奇?な生命のシステムを・・・単純に解明して見せた。
植物の原理原則。普遍的な自然界の法則が18〜20世紀にかけて次々に発見解明された。

光合成による糖合成。
呼吸作用による糖分解。
根による無機養分吸収。
植物必須元素。
リービッヒの最少律。

科学は上記のような地球上の植物の共通点・・・根本を解明した。
複雑で謎の多いラン科植物も19〜20世紀の科学で、ほぼ解明され、
有菌播種発芽、無菌播種発芽、メリクロン・・・・化学肥料栽培がおこなわれた。
進化の謎が科学によって暴かれてみれば、ラン科植物も・・・
一般の植物と大きな違いがないと考えられるようになった。
つまり、一般の植物栽培法がラン科植物にも適応できるという考え方である。

生物の多様性、生態系の多様性も・・・植物では・・・
上記の植物共通の原理原則の中の多様性であるという。
本当にそれだけか?????

本当にそれだけで屋久島の大王杉が7000年も生きられたのか?
現代までの科学が取りこぼしたものはないのか????
焦点を当てないで取りこぼしてきたもがある。
それは・・・微生物のネットワークである。
そういうものが地球にあるということが・・・近頃わかってきた。
植物生態系の中に構築されている微生物のネットワーク。
この世界こそ・・あまりに複雑怪奇で、現代の科学メスでは手に負えないエリア。
個々の微生物を・・・これまでの科学手法で単純に単純に分析解明したのでは、
何にも発見できない世界である。
ラン科植物26000は、こういう世界の中に生きる植物である。
地球の砂漠、南極以外の全エリアにラン科植物は自生する。
ツンドラ、タイガーの極北のエリア。
高山植物の自生するエリア。
針葉樹の林松、樹上。
広葉樹、照葉樹林の林床、樹上。
温帯の原野、森林の林床、
蛇紋岩、石灰岩エリア。
亜熱帯の林床、樹上。
熱帯の雨林、岩上。
サバンナの草原、樹上。
高山の雲霧エリア。
多様な生態系があり、多様な植物が自生する。
そこに共通するのは枯れ落ち葉、植物死骸を分解する材木腐朽菌が生息するということである。
地上の植物死骸の掃除屋である。
ただの掃除屋ではない。
枯れ落ち葉、植物死骸のリグニン、セルロースを分解して、
糖質を再生産するという巧妙な循環システムを構築している。
この糖のエネルギーの中で微生物はネットワークを構築している。
だからランは・・・菌根を削除しないでいき続けて来た!
ところが、現代の科学は、農業、園芸、植物栽培において、
このネットワークを軽視して削除してきた。
例えば、植物工場には、このネットワークはない。
ピロリ菌による胃癌、胃潰瘍の解明は・・・・常識を覆した大発見であると同時に、
微生物のネットワークに脚光を与えた・・・目線を変えた発想であろう。

光合成による澱粉の合成。
呼吸作用による澱粉の分解。
無機栄養吸収。
植物必須元素の吸収。
リービッヒの最少律に支配させる生長量・・・・・・・。
これを植物ごとに細かく細かく調べ研究して栽培大系が作られてきた。
原発のようにである。
完璧なように見える。

これは見えるだけなのではないか????
自然界は植物にとって快適な条件ではない!
水が足りないことも、多すぎることも、
光は弱いときも、強すぎるときも、
養分、窒素が足りない・・・場合が殆ど・・・。
そこで考えられたのが植物工場であるが・・・・
ここで出てくるのがリービッヒの最少律である。
全ての条件を100%にすれば、植物の生長は最大になる!
しかし、科学というのは破れる。
停電・・・原発のように全ての電源が失われたとき、植物工場は破滅する。
世界最大を目標にしたトヨタ自動車も、
震災で下請けの部品工場が破壊され、生産ストップの事態に陥った。
自動車生態系がもろくも崩壊した。
ランというのは狡猾な植物である。
NO1になるという意思、向上心を捨てた植物である!
仕分け作業で・・・連坊議員が・・・なぜNO2ではダメなのか???
これを実践しているのがラン科植物である。
でもこういう植物でも、人間は科学を導入して肥料を多く与えて多くの花を咲かせたい。
菌根植物のランをこの法則から導かれた栽培法で完璧なのかという疑問がある。
現在行なわれている水ゴケ、バーク、軽石・・・肥料での栽培では、
解決出来ない問題、場面が出てくるからである。
鉢に植えられたランのライフラインは、それを管理する人間である。
人間が病気したり、遊んで水を与えないようでは鉢の植物は枯れる。
原発で避難したエリアの鉢植えの植物。
無惨で可愛そうである。
もし、山形の最上オーキッドの空に、放射能が降ったら・・・・
宇井清太も緊急避難である。
50年の育種の精華が・・・・全滅である!
そういうことを「想定」出来ないで・・・・50年栽培してきたが・・・・
山では・・・簡単に枯れないのに・・・・人間が関ると簡単に枯れる・。
ランは植物工場では出来ない植物。
ランには最大の生長を望まないが・・・簡単には破滅しない・・・
というシステムが具備されているのではないか。
丁度・・・震災のボランテアネットワークのようにである。
究極の悪条件に遭遇したときは、植物は全滅する。移動できないからである。
あが、その一歩手前の悪条件の場合、
生き延びる方法・・・ラン菌のネットワークがあるのではないか。
こういう考え方が近年生まれてきた。
生態系というのは、生き延びるためのライフラインという考え方である。
科学は微生物のネットワークにメスを未だ入れていない!

ラン展で賞を得る鉢は、上記の用土、栽培技術で花咲かせたもの。
しかし、この技術が大面積栽培に通用しない技術。
更に・・・株の勢いを継続できない。
株分け時における作落ちが・・・致命的になる問題。
これを回避できないのは・・・なぜか???
この問題を現在の水ゴケ栽培法では解決する手段がない!


ラン菌削除のラン栽培で本当に良いのか???
現在の栽培法では・・・自生地を再生できない!
水耕栽培では自生地を再生出来ない。
自生地の生態系を構築できない。
これが最大の欠陥である。
なぜ自生地を再生できない????
水ゴケ、バーク、軽石では・・・ランの生態系が、ライフラインが構築できないからである。


2006年、宇井清太によるラン菌の新発見。
この菌が生息している用土SUGOI-neの開発成功で、
鉢に、畑に、山に・・・生態系を構築することが可能になった!
ランの生態系を作れる用土は、陸上の殆どの植物栽培に適合する。
なぜなら・・・陸上の殆ど全ての植物は「枯れ落ち葉」の中に自生しているからである!
地球の陸上の植物は、炭素をエネルギーにして、この循環の中で生きている。

人間社会では・・・脱炭素社会を目指し原子力に頼ったが・・・・。
人間の科学は・・・ランに遠く及ばない。
ラン科植物は生態系の頂点にある
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kouza 1aaaa